予備自衛官雑事記

予備自衛官のあれやこれや

台風19号被害に伴う予備自衛官等招集決定

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 台風19号の被害により即応予備自衛官予備自衛官の招集が決定されました。

 

www.mod.go.jp

 

 当面200人、最大で1千人規模での招集になるようです。被災地入りは早くて16日になる模様で、既に各地のコア部隊では招集された即応予備自衛官が続々と出頭しているようです。

 

 今回は即応予備自衛官に加え、東日本大震災以来となる予備自衛官の招集も行われるとの事。即応予備自衛官の実員が約4500人もいる中で、なぜ予備自衛官まで招集するのかといった疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、1千人もの招集となればその全てを即応予備自衛官で賄うのは難しいのではないかと思います。

 

 ここ数年、即応予備自衛官災害派遣招集は200人~300人の規模で行われており、恐らく陸自が短期間に動員できる即自の上限もこれに近いのではないかと思います。更に、即自の招集期間は短くて1週間、長くても2週間が限度でありそれ以上は本業に支障をきたす可能性が高いため陸自も短いローテーションで即自を回していかざるを得ません。

 

 特に今回のような1千人規模かつ長期間の活動が予想される事態となると、招集できる即自がすぐに枯渇してしまうのではないかと考えられます(招集期間を長期間にしたり、同じ即自を何回も招集すれば活動維持は可能だが、雇用企業の負担が大きくなるため実際には難しい)。

 

 そのため、1千人規模の招集となった場合でも活動が維持できるように今回、予備自衛官も招集対象としたのではないか・・・というのが私の(特に何の根拠もない)予想です。

 

 まぁ、もしかしたらただ単に予備自衛官災害派遣招集という実績を作りたかったのかもしれませんし、予備自衛官のモチベーション向上のために招集対象としただけかもしれません。

 

 何はともあれ、1千人規模の招集が実現すれば予備自衛官も実際に招集される可能性は十分にあります。現状では情報も少なくこの先どうなるかは分かりませんが、いざというときは「自衛官として責務の完遂に努める」ことができるよう物心両面の準備を整えていきましょう。