予備自衛官雑事記

予備自衛官のあれやこれや

防衛省行政事業レビュー(令和5年)について

※当記事は公開情報を元に支障のない範囲で記述しておりますが、もし問題がある個所がありましたら筆者まで一報頂ければ幸いです。また記事の内容は投稿日現在のものです。

 

 令和5年行政事業レビューの公開プロセスが防衛省のホームページに上がっています。

 

www.mod.go.jp

 

 今年度の行政事業レビューでは予備自衛官等制度も対象となっており、外部有識者より予備自衛官等制度の改善点について議論がなされています。内容としては予備自衛官である私から見ても同意できる点が多々あり、防衛省としても意義のあるものだと感じます。議事録も公開されておりますので興味ある方は少々長いですが一読してみる価値はあるでしょう(手早く確認したい方は取りまとめコメントで要旨を確認できます)。

 

 取りまとめコメントには「訓練内容をやりがいのあるものにアップデート」という記述もありましたが、予備自衛官に関しては年間参加可能日数が基本5日間(本来は20日以内)とそもそも少なすぎるのです。受入部隊の都合等もあるので簡単に訓練招集の日数や受入人員を増やせないのは分かるのですが。

 

 私見ですが、地本計画で1日座学だけの招集訓練を年何回か設定するとか、ともかく訓練参加の機会を増やし間隔を短くしないと、年間の訓練参加回数が1~2回だけでは知識や技能も定着せず、モチベーションは上がりません。あるいは座学の担当者として定年退職組や一定の資格を持つ予備自衛官を活用すれば常備隊員の負担も減らせると思います。

 

 また「自衛隊に関連する民間委託業務を拡大し、当該業務に関わる場合、予備自衛官等の一定人数の雇用を条件に」するとの意見もありましたが、先日の那覇駐屯地等での給食業務停止を見るに給食調理業務の委託などまさに丁度よい案件ではないでしょうか。

 

 議事録を見る限り、防衛省側も充足率低下の原因自体は把握している様です。あとはどれだけ効果的な施策を実施できるかどうかですが・・・。