予備自衛官雑事記

予備自衛官のあれやこれや

予備自衛官補の合格率について

※当記事は一般公開しても支障のない範囲で記述しておりますが、もし問題がある個所がありましたら筆者まで一報頂ければ幸いです。

 

 本年度の第1回予備自衛官補採用試験の合格者が発表されました。合格された方、おめでとうございます。不合格だった方、あきらめずに次の試験を目指して頑張りましょう。

 

 さて、予備自衛官補の試験倍率は発表されておりませんが、合格者の受験番号一覧を見れば大まかですがだいたい何倍ぐらいか推測することができます。

 

 例えば、中部方面隊管内の合格者一覧表。 

www.mod.go.jp

 

 受験番号は基本的に地本ごとに通しで付与されているので、各地本の最も大きい受験番号を受験者数と仮定し、合格者数と比べて倍率を算出するわけです。

 

 例えば、富山地本の場合、男子の受験番号末尾は1820番。受験番号は1800番から始まっているので受験者数は20人ぐらいと推定されます。合格者数は6人なので倍率は最低約3.4倍から高くて4.2倍程度といったところでしょうか。

 

 これを中部方面隊管内で合算すると、最低1.7倍から2.1倍程度という数字になります。ただしWAC(女性自衛官)の受験者数が少ないので誤差が大きくなっている可能性もあります。あくまでも参考程度の数値とお考え下さい。

 

 一応、何か全体的な傾向はないか確認してみたのですが、性別や出身地で倍率に偏りはみられませんでした。

 

 一方、技能区分の方はどうでしょうか。

 

www.mod.go.jp

 

 こちらは一般以上に受験者数が少ないので益々あてにならないのですが、一応計算した結果、合格率が高いのはやはり衛生甲(医師、歯科医師、薬剤師)、法務(弁護士、司法書士)等の難関資格所持者です。語学も合格率は高め。逆に衛生乙(看護師等コメディカル)、建設(建築士測量士施工管理技士等)は合格率低めといった感じです(合格率5割~6割台)。その他の技能資格は6~7割あたりといった所でしょうか。

 

 結局の所、公式に倍率発表されていないため、上記の数値はあくまで「だいたいこんな感じだろう」という程度に考えてください。どちらにしろ倍率2~3倍程度なら全然ハードルは高くないので、今回残念ながら不合格だった人は諦めずに次の試験合格を目指して頑張っていただきたいと思います。

 

 なお、合格した方はご存知かと思いますが、試験に合格しても「採用候補者名簿」に記載されただけで全員が正式に採用と決まったわけではありません。例えば今回の中部方面隊管内の採用予定人数は約520名、一方で合格者は741名ですので、予定通りの採用数だとすると差し引いた221名はいわゆる補欠合格者となります。上位合格者で辞退者が出た場合はこの221名の中から繰り上げ合格者が出るという仕組みとなります。