予備自衛官雑事記

予備自衛官のあれやこれや

一般公募予備自衛官から即応予備自衛官になるには?

※当記事は一般公開しても支障のない範囲で記述しておりますが、もし問題がある個所がありましたら筆者まで一報頂ければ幸いです。

 

 去年の10月に2019年度より即応予備自衛官の採用対象を予備自衛官補出身者まで拡大すると報道されました。

 

mainichi.jp

 

 その後、防衛省や各地本のホームページを見ていたのですが、2019年度に入っても具体的な発表などは無く、どのように任用されるのか分かりませんでした。

 

 そんな中で、自衛隊OB会である公益社団法人隊友会の機関紙「隊友」に、任用制度についての記事が掲載されていましたので、紹介したいと思います(ちなみに「隊友」については隊友会会員には無料で配布されますが、一般の方でも有料で購読申し込みが可能です。以前は隊友会HPで全紙面を閲覧できたのですが平成31年1月より主要紙面のみHPで閲覧可能です)。

 

 隊友の記事によりますと今回、新たに即応予備自衛官の採用対象となるのは予備自衛官補(一般)出身の予備自衛官です。技能公募予備自衛官については残念ながら採用対象には入っていないようです。

 

 任用方法については、一般公募予備自衛官については新隊員前期課程と同等の能力しか付与されていないため、普通科即応予備自衛官の職能として必要な「基本特技」を新たに付与するとの事です。訓練日数については「軽火器」が3年以内に36日、「迫撃砲」が3年以内に39日の訓練を受け「基本特技」を取得しなければならないとのこと。

 

 要するに、「基本特技」は普通科の新隊員後期教育に相当する課程だと考えられます。恐らく「軽火器」についてはナンバー中隊、「迫撃砲」についてはナンバー中隊の迫撃砲小隊か重迫撃砲中隊へ配属を想定しているのでしょう。

 

 記事の内容はこの程度でしたので、

 

訓練は予備自補と同じように5日連続で行われるのか?

「軽火器」と「迫撃砲」は希望により選択できるのか?

訓練は一般部隊で行われるのか、それともコア部隊で行われるか?

 

 等々、未だ不明の部分が多く、また特技取得後も普通科連隊以外の補給大隊や弾薬中隊の即応予備自衛官になれるのかなど、運用面でも疑問点は尽きません。何分始まったばかりの制度ですので、一般公募予備自で興味のある方は招集訓練等で地本の担当者に聞いてみてはと思います。