予備自衛官雑事記

予備自衛官のあれやこれや

任期制隊員が任満退職後に大学進学しつつ即自になると約100万円もらえる

※当記事は公開情報を元に支障のない範囲で記述しておりますが、もし問題がある個所がありましたら筆者まで一報頂ければ幸いです。また記事の内容は投稿日現在のものです。

 

 だいぶ前に何度か記事にした自衛隊奨学金について公式情報が上がっていました。

 

任期制自衛官退職時進学支援給付金制度

https://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/new/img/index/topics/shingaku.pdf

 

 支給金額は即自が年額24万円、予備自が年額4万円です。大学4年間を通して任官したとすると、即自で計96万円、予備自で計16万円が支給されることになります。

 

 支給条件は以下の通り。

 

  • 任期制自衛官であって、任期満了した日に退職していること

 

 

  • 学校教育法に規定する大学の学部に在学していること

(大学院、専門職大学、短期大学、専門職短期大学、夜間部・通信制の大学を除く。)

 

 なお、注意すべき点として「上記要件を満たさなくなった場合、給付金の全部又は一部の返納が必要」との事です(恐らく大学を中退したり即自、予備自を退職した場合が該当すると思われる)。

 

 当初報道されていた即自4年間で244万円支給という話に比べればだいぶ減額されてしまいましたが、返済不用の奨学金約100万円というのはかなり魅力的な話です。

 

 これに即自の手当を加算すると4年間で約300万円の収入(+訓練招集時の衣食住)になり独力で大学進学しなければならない人にとっては大きな助けとなるでしょう。国公立大学の場合はこれだけで学費がすべて工面できます。

 

 産経新聞の報道によれば、令和3年度の予算は1千万円で人員の上限は46人とのこと。この制度によって即応予備自衛官の充足率が向上すれば、防衛省としても財務省に成果を提示することが出来るので、将来的に上限人数が増えたり、給付金の増額が見込めるでしょう。

 

 現職の任期制隊員だけでなく既に大学へ進学している任満退職者も活用できるのではないかと思いますので、興味のある方は是非とも地本に問い合わせて頂きたいと思います。