予備自衛官雑事記

予備自衛官のあれやこれや

元自衛官が任期付で自衛官として働く方法

※当記事は一般公開しても支障のない範囲で記述しておりますが、もし問題がある個所がありましたら筆者まで一報頂ければ幸いです。また、記事の内容は投稿日現在のものです。

 

 自衛隊には任期付自衛官という制度があります。

 

 任期制自衛官自衛官候補生)の似た名前で紛らわしいのですが、内容は全くの別物。育児休業等で抜けた自衛官の代替要員としてあらかじめ決められた任期で働く自衛官の事です。陸上自衛隊だけで毎年20~40人程の採用実績があるとのこと。

 

 防衛省のホームページによれば採用条件はだいたい以下の通りです。

 

任期 最大3年以内

 

身分 自衛官(現職と同様の業務に従事)

 

採用対象 元自衛官(勤務期間が1年以上)

 

採用方法 選考(口述試験、身体検査及び経歴評定等)

 

採用階級 退職時と同階級又はそれより下位の階級

 

給与 採用階級と勤務期間により決定(各種手当有)

 

(詳細は各自衛隊のホームページをご覧ください)

www.mod.go.jp

 

www.mod.go.jp

 

www.mod.go.jp

 

 希望者は募集の都度応募するか、事前登録してオファーを受ける形で採用されることとなります。なお、海自と空自はホームページに求人情報を多く記載していますが、陸自は事前登録者に対して募集があった場合に通知する方式が主の様です。

 

 応募方法、事前登録の方法については各自衛隊で異なりますので、上記ホームページを参考にしてください。

 

 任期付とは言え、従事する業務は現職の自衛官と変わりません。任期が延長されたとしても3年を超えることはなく、また退職時にも就職援護のような制度はないと思われます。

 

 業務内容としては海自、空自のホームページを見ていると庶務業務等、デスクワークがほとんどを占めます。採用階級はおおむね士長~3曹が多いですが、たまに幹部の募集もかけられています。空自のホームページで採用者の体験談等を見ていも、どちらかと言えば女性隊員の需要が高い制度といった感じでしょうか。

 

 自衛隊を退職して専業主婦になった人や、子育てが一段落してまた働きたいと考えている人にとっては経験を生かせる制度だと思います。給料もそこらの役所で臨時職員をやるのに比べたら格段に良いでしょう。

 

 防衛省では隊員の育休取得にも力を入れているとの事なので、任期付自衛官はピンチヒッターとして現職自衛官の職場環境改善に寄与し、自衛隊に貢献できる機会でもあります。興味のある方は応募してみてはいかがでしょうか。