予備自衛官の永年勤続者表彰について
※当記事は一般公開しても支障のない範囲で記述しておりますが、もし問題がある個所がありましたら筆者まで一報頂ければ幸いです。
自衛官には諸外国の勲章、記念章に相当するものとして防衛記念章や防衛功労賞が制定されていますが、予備自衛官や即応予備自衛官には基本的に無縁です
その代わりかどうかは分かりませんが、予備自衛官や即応予備自衛官を一定期間以上勤務すると、永年勤続者表彰を受けることができます。条件は以下の通り。
防衛大臣表彰
ア 予備自衛官等として勤務した期間が30年以上であること。
イ 招集時の勤務成績が良好であること。
ウ 表彰を受ける年度及びその直近の2箇年間を連続して訓練招集に出頭していること。
陸上幕僚長表彰
ア 予備自衛官及び即応予備自衛官(以下「予備自衛官等」という。)として勤務した期間が20年以上であり、かつ、招集時の勤務成績が良好であること。
イ 表彰を受ける年度及びその直近の2箇年間を連続して訓練招集に出頭していること
方面総監表彰
予備自衛官等として勤務した期間が10年以上であり、かつ、招集時の勤務成績が良好であること。
地方協力本部長表彰
予備自衛官等として勤務した期間が5年以上であり、かつ、招集時の勤務成績が良好であること。
参考資料
予備自衛官及び即応予備自衛官の永年勤続者表彰実施基準について(通達)(防人2第6163号(3.10.29))
予備自衛官及び即応予備自衛官の永年勤続者表彰の実施について(通達)(陸幕人計第356号(3.11.15))
勤務期間ですが、途中で空白期間があっても合算されます。また、即自と予備自の両方で勤務したことがある方も勤務期間が合算されます。
地本のホームページなどを見ると、防衛大臣表彰や幕僚長表彰と言っても、実際に大臣や幕僚長から渡されるのではなく招集訓練時に地本本部長が授与することが多い様子(予備自中央訓練の時は陸幕長から直接授与される場合もあるようです)。とは言え、大臣や制服組トップの名前で表彰を受けるなど一般人にはめったにない機会です。20年~30年と長い時間はかかりますが予備自継続のモチベーションとしてみてはいかがでしょうか。
なお、防衛大臣表彰と陸上幕僚長表彰については副賞が付きます(ネットで見ると金杯らしい)。
この他、予備自衛官しか着用できない徽章として「予備自衛官勤続記念き章」があります。第1号から第4号まであり、訓練招集に出頭した日数によって等級が上がっていきます。着用条件は以下の資料をご参照ください。
参考資料
予備自衛官の任免、服務、服装等に関する訓令(昭和37年防衛庁訓令第1号)
予備自衛官勤続記念き章に関する事務手続について(通達)(陸幕人計第390号(59.10.31))