予備自衛官雑事記

予備自衛官のあれやこれや

隊友会について

※当記事は一般公開しても支障のない範囲で記述しておりますが、もし問題がある個所がありましたら筆者まで一報頂ければ幸いです。

 

 元自衛官ならばご存知の方も多いと思いますが陸海空自衛隊の全国的なOB会組織として公益社団法人隊友会が存在します。私も一会員として微力ながら尽力しております。

 

www.taiyukai.or.jp

 

 この組織は昭和35年に自衛隊と国民の架け橋として相互の理解を深めるために各地の自衛隊OB組織を統合して結成されました。具体的にどのような事業を行っているかというと、身近なところでは地域ボランティア活動や自衛隊部隊への協力活動、また防衛省に対しては毎年政策提言書を提出しています。この他、隊友会独自の福利厚生制度や予備自衛官等福祉支援制度の運用も隊友会で行っています。

 

 正会員として入会できるのは自衛隊退職者と予備自衛官補で採用された方(公募予備自衛官)です。年会費は3千円になっておりますが、10、15、20年単位で一括納付すれば一定額が割引されます(以前は3万円を一括納付すれば以後、会費が不要となる終身会員という制度がありましたが廃止されました)。入会すると各都道府県隊友会支部に所属し、活動も基本的にはこの支部単位で行うことになります。

 

 入会方法は隊友会のホームページに掲載されているのでそちらをご確認下さい。

 

www.taiyukai.or.jp

 

 私は自衛隊退職時に隊友会に入会しましたが、会員としてやっていることは年一回の支部総会と懇親会(同じ日に行われる)への出席が主となります。この他にも忘年会や新年会、各種イベント等行っているところもあるようですが、これは所属する支部によります。

 

 自衛隊のOB会と言えば駐屯地や部隊ごとのOB会もありますが、私の個人的な感想では、駐屯地や部隊のOB会は元陸曹が多く、隊友会は元幹部自衛官が多いような印象を受けます。共通するのは士長退職者の参加が少ない=若い人が少ないという事(泣)。まぁどうしても定年退職者が多くなりますので士長で退職した若者が出席しづらいというのは仕方がないかもしれません。

 

 ただ、若い人が少ない分、支部の総会や懇親会では歓迎してくれます。また、支部の懇親会には地本の援護課長や予備自係長も来賓として出席されるので、予備自衛官にとっては地本の担当者とコミュニケーションをとる良い機会にもなると思います。支部によっては総会に伴い現職自衛官を講師に招いて一般ではなかなか聞けない現在の情勢や自衛隊の活動について講演を行ってもらうところもあります。

 

 予備自衛官補出身の方でも大歓迎ですので、特に若い方で興味があればぜひ参加して頂きたいと思います。隊友会防衛省に提出する政策提言書には予備自衛官の待遇改善についても盛り込まれているので、隊友会は謂わば予備自衛官の要望を代弁してくれている側面もあります。今のところ、予備自衛官防衛省に対して要望を上げる機会はほとんどないので隊友会のような組織を通して予備自衛官が訓練しやすい環境を整えるためにも会勢の拡大にご協力頂ければと思います。

 

 ちなみに余談ですが中隊OB会に出席すると意外に陸曹で残った同期たちから喜ばれます。というのも懇親会では年配者が多いため若手陸曹にとっては知らない人も多いですし、どうしても気を使う立場になりがちです。出席者に話の合う同期が一人二人でもいればそちらの方が楽しいのでしょう。もし機会があれば同期の顔を見に行くと思って参加してみてはいかがでしょうか。